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産業別 AI導入事例 コラムダイジェスト

2021.10.12

概 要

第三次AIブームに突入したと言われる近年、AI技術の活用が多くの産業で見られるようになってきました。DX実現の主要技術しても位置付けられるAIですが、具体的には各産業でどのような活用が進められているのでしょうか。これまで当コラムコーナーでは数多くのAI導入・活用事例を産業ごとに紹介していきました。今回は、その総まとめとして、各コラムのダイジェストをご紹介していきます。

目 次

AI市場の動向
産業別AI導入コラムの紹介
 ・農業×AI
 ・製造×AI
 ・物流×AI
 ・金融・保険×AI
 ・小売×AI
 ・マーケティング×AI
 ・不動産×AI
 ・食品×AI
 ・サービス業×AI
 ・医療・福祉・介護×AI
 ・建設×AI
 ・鉄道×AI
 ・化学×AI
近年注目を集める生成AI
 ・画像生成
 ・文章生成
 ・香り生成
進む、AIの産業応用

AI市場の動向

国が提唱している新しい人間中心の社会の形「Society 5.0」においてもAIの重要性が説かれていますが、ディープラーニング技術の開花を契機にAI技術の実用化が進んでいます。その技術進化はめざましく、さまざまな産業で活用方法が模索され、すでに多くのイノベーションが登場しています。

国内のAI市場規模は成長傾向にあり、IDC Japanが2021年6月に発表した「国内AIシステム市場予測」によると、2020年の国内AI市場は前年比で47.9%成長、また2020年から2025年にかけての年間平均成長率は25.5%で推移するとされ、ますますの成長が見込まれています。

出典:内閣府「Society5.0とは」
出典:IDC Japan「国内AIシステム市場予測」

産業別 AI導入事例コラムの紹介

これまで当コラムコーナーでは、産業別に様々なコラムを掲載してきました。それぞれの簡単な内容と共にご紹介していきます。

農業×AI

農業では、農業従事者の減少、高齢化、新規就農者の不足などが課題として挙げられていますが、これらの課題解決に向け、さまざまなAIシステムやサービスが登場しています。例えば、AI搭載ドローンを用いた圃場の監視はその一つで、人の目だけでは難しい広大な圃場の管理を実現するだけでなく、最小限の農薬量で効果的な農薬散布を行うなどの活用が進められています。

Laboroコラム:「守れ、農業。AIが描く第一次産業の進化像」

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守れ、農業。AIが描く第一次産業の進化像

製造×AI

人手不足や継承者不足、品質の維持の他に、AIなど新技術を取り入れることによる国際競争力の回復も大きな課題として挙げられる製造業。予知保全や不良品選別、サプライチェーン全体の最適化など、AI技術の活用が最も進む領域の一つが、この製造業です。AIと人間の協働による生産性向上に向けた取り組みが、数多く誕生しています。

Laboroコラム:「『製造DX』は幻想か。AI導入の今と展望」

製造現場でのリアルなAI導入の実際を描いた、こちらの当社寄稿記事もおすすめです。

ニュースイッチ:「AIは幻想か 導入現場のリアル」

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『製造DX』は幻想か。AI導入の今と展望

物流×AI

物流業界は、ドライバー不足や労働環境などの課題に対処しつつ、EC市場が拡大したことによる物流需要にも対応していく必要性に迫られています。倉庫の管理コスト削減、運送ルートの効率化など、物流業界でもさまざまなAI活用が推進され、長年の課題解決に向けた改革に取り組まれています。

Laboroコラム:「EC需要の裏側に。物流危機を救う、AIのチカラ」

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EC需要の裏側に。物流危機を救う、AIのチカラ

金融・保険×AI

長年の取引にわたるビッグデータを蓄積し、AIを活用するための下地が整っていると言われるのが金融業界です。実際に、新テクノロジーを組み合わせた「フィンテック」「インシュアテック」のひとつの手法としてAIも注目を集めており、住宅ローンの審査時間の大幅削減を実現した活用例なども生まれています。ですが、その業界特性から来るデータ活用の難しさや、求められる正確性の高さなど、特有の背景を抱える業界でもあります。

Laboroコラム:「その道のりは、険しくもある。金融業界のAI活用」
        「つなげ。保険、AI、インシュアテック」

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その道のりは、険しくもある。金融業界のAI活用

小売×AI

私たち生活者に近い領域でAI活用が進むのが、小売業界です。需要予測、店舗内行動の把握・分析、在庫管理・発注業務の効率化など、幅広い業務オペレーションにAI技術が活用されて始めています。

Laboroコラム:「POSからの脱却。小売AIの進化と可能性」

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POSからの脱却。小売AIの進化と可能性

マーケティング×AI

マーケティングの活動範囲は、製品、価格、流通、プロモーションと多岐にわたります。これらのマーケティング・ミックスに沿って、パーソナライズ化やダイナミック・プライシング、流通経路の最適化など、AIを活用した新たな顧客価値を提案するための取り組みが行われています。

Laboroコラム:「答えのない、マーケティング×AIの世界への挑戦」

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答えのない、マーケティング×AIの世界への挑戦

不動産×AI

人手不足や労働環境の改善のほか、人口減少や高齢化などによる需要の下落も大きな課題となっている不動産業界。業務効率化のためのAI活用だけでなく、不動産仲介AIなど、新たなサービス創出に向けても、その活路が見出され始めています。

Laboroコラム:「AIで住まいに新しい価値を。不動産業界×AI」

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AIで住まいに新しい価値を。不動産業界×AI

食品×AI

豊かな時代を迎えた現代ですが、食品業界では、その裏返しとして食品ロス問題、商品数の増加、またそれに伴う選択肢の増大などの問題が指摘されます。これらを完全に解決するものではないものの、需要予測、食品原料検査、献立のパーソナライズなど、AIを活用した挑戦が続いています。

Laboroコラム:「新・食体験に挑む。食品AIの可能性」

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新・食体験に挑む。食品AIの可能性

サービス業×AI

人と人とのコミュニケーションが重視されるサービス業では、AIやロボットなどのテクノロジーが受け入れられにくい側面もあります。一方で、トレンド予測や人手不足解消、新たなレコメンドサービスの開発による顧客価値の増大など、次世代のサービス業のあり方を形作る、多くの取り組みが見られるようになっています。

Laboroコラム:「AIはトレンドか。アパレル業界のAI活用」

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AIはトレンドか。アパレル業界のAI活用

医療・福祉・介護×AI

人の命を預かる医療や福祉、介護の現場では、AIの活用も簡単ではなく、導入事例も限定的なものが多いのが実際ですが、近年、少しずつ実用的なケースも誕生してきています。例えば、医療ではAIによる画像診断や新薬開発、介護においてはプライバシーを保護しつつ施設入居者を観察するAIや、ケアプランの作成支援を行うAIなどが登場しています。

Laboroコラム:「いのち守るためのAI。医療現場へのAI導入の壁」
         「見えてきた、介護業界のAI活用」

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いのち守るためのAI。医療現場へのAI導入の壁

建設×AI

建設業は、他業種と同様、人手不足が問題となっていることに加え、現場の安全性確保を優先すると作業が非効率化してしまうという特有の課題があります。そこで、安全管理や品質管理などをAIが支援するシステムが登場、事故の危険性や作業の手戻りを防ぎながらも、安全性を担保するなど、生産性向上のためのAI技術活用による建設DXが、多方面で進められています。

Laboroコラム:「変わる建設、変えるAI。建設DXの今とこれから」

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変わる建設、変えるAI。建設DXの今とこれから

鉄道×AI

多くの人が集積し、データの宝庫とも呼ばれるのが鉄道業界です。鉄道業ではマーケティング活用のためにビッグデータやAIの活用が目指されているだけでなく、例えばAIカメラを駅のホームに設置することによる転落事故防止システムなど、安全確保に向けた活用が様々誕生しています。

Laboroコラム:「線路は続く、未来へと。鉄道業界のAI活用」

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線路は続く、未来へと。鉄道業界のAI活用

化学×AI

国内を代表する輸出産業の一つ、化学業界。近年注目を集めるのが、マテリアルズ・インフォマティクスで、新たなマテリアルの発見・生成に期待が寄せられています。そのほか実験の自動化や安全確保に向けたAI活用など、国際競争力の向上に向けた取り組みが、化学業界では進められています。

Laboroコラム:「化学のような、AIと産業の融合。MIの新価値」

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化学のような、AIと産業の融合。MIの新価値

近年注目を集める生成AI

最後に、近年のAIの進化ぶりを表すトピックスとして、生成をテーマとしたAIをご紹介したいと思います。ただし生成AIは、今後新たな価値をもたらす可能性を秘めている分野である一方、基本的にアルゴリズムに含まれるパラメーター数が膨大になるケースが多く、現段階で広く一般に実用化されまでには至っていない点には注意が必要です。

画像生成

所与の画像をデータとして新しい画像を生成するAIの技術分野は、GAN(敵対的生成ネットワーク)と呼ばれるアルゴリズムの登場以降、注目を集めていますが、近年話題となったのがOpenAIが開発した「DALL・E」(ダリ)」です。

DALL・Eは、短いテキストからその意味を読み取り、さまざまなテイストの画像を生成するモデルで、例えば、「a baby daikon radish in a tutu walking a dog(犬の散歩をしているチュチュを履いた赤ちゃん大根)」というテキストから、複数のイラストを生成するサンプルを公開しています。「赤ちゃん大根」からは「まだ小さい大根」と「大根を模した赤ちゃんのキャラクター」の2つの意味が取れますが、DALL・Eは文脈全体を読み取り、後者の画像を生成しています。

出典:OpenAI「DALL·E: Creating Images from Text」

文章生成

特定の課題を与えることで、自動で文章を生成するAIも登場しています。中でも昨今大きな衝撃を与えたのが、上と同じくOpenAIが開発した「GPT-3」です。GPT-3は、約45TBにもおよぶ膨大なテキストデータを用い、約1,750億個という膨大な数のパラメータを使用して分析した言語モデルで、圧倒的な量のデータを分析することにより、入力された単語の次にくる単語を高精度に予測、人が書いたものと同様の文章を生成できるとされています。

出典:NTTデータ先端技術「自然言語処理モデル「GPT-3」の紹介」

香り生成

画像や文章のほか、AIを活用して香りを生成する取り組みも行われています。ドイツの香料メーカー「symrise」がIBMと共同で開発したのが、香水の配合を自動で生成するAI「Philyra」です。Philyraは170万種類もの香水の配合データや、性別や年齢などでセグメントされた香りの好みのデータなどを学習し、ターゲットに合わせた香水の配合を生成するというもので、ブラジルで行われたテストマーケティングでは、調香師がオリジナルで配合した香水やPhilyraが配合し調香師が調整した香水よりも、Philyraが配合したそのままの香水が最も選ばれる結果となったことが報告されています。

出典:chem-station「AIが作った香水、ブラジルで発売」

進む、AIの産業応用

今後も成長が見込まれるAI市場。その著しい技術進歩を背景に、引き続き多種多様な産業・業界でのAIの活路が見出されていくはずです。とはいえ、「AI導入の壁」「PoCの壁」などのワードも昨今見聞きする機会が多くなりましたが、その導入は一筋縄でいくものでは決してありません。要件定義から始まり、PoC、モデル開発、システム開発、本番運用、そしてAI活用を前提にしたビジネスデザインに至るまでの各フェーズで、精緻にロードマップを敷き、トライ&エラーを繰り返していくことが必要となります。

Laboro.AIでは、すべての産業の方々をクライアントとしてお迎えし、画像・自然言語・音声・強化学習など、幅広いAI技術領域でオーダーメイド型のAI開発『カスタムAI』を事業展開しています。汎用的なパッケージAI製品では解決できないような産業特有の複雑な課題の解決をAIで目指す際には、ぜひご相談ください。

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