Laboro

プロジェクト事例

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  • パーソナライズ

ブランド人格を反映した対話テキスト自動生成

株式会社 大広様

  • ブランドにふさわしい対話を自動生成するエンジンの開発を支援
  • ブランドの思想に沿ったOne to Oneでの対話が可能に

取り組みの背景

現代のマーケティング・コミュニケーションにおいては、企業独自のCRM(Customer Relationship Management、顧客関係管理)を展開し、一人ひとりの顧客にパーソナライズされた情報を提供することが欠かせなくなっています。そしてCRM活動の究極とも言えるOne to Oneコミュニケーションを通して、パーソナライズされたブランド体験をそれぞれの顧客に提供することが、企業ブランドや商品ブランドの価値をより確固たるものにしていきます。

課題

しかしながら、顧客ごとに最適化されたOne to Oneコミュニケーションはそう簡単ではありません。例えば数百万人規模の顧客と個々にコミュニケーションを取ることは多くの対応人員を必要とするだけでなく、その企業ブランド、商品ブランドに立脚したオリジナルなブランド思想を維持しながらOne to Oneコミュニケーションを展開する必要があります。

そこで、大広様とLaboro.AIは、近年注目を集める生成AI「ChatGPT」をカスタマイズし、ブランドにふさわしい対話を自動生成する独自のテキスト自動生成エンジン「Brand Dialogue AI(ブランド ダイアログ エーアイ)」のプロトタイプの開発に取り組みました。

開発内容

「Brand Dialogue AI」は、OpenAI社のChatGPT(GPT 3.5 turbo API)にブランドコミュニケーションの起点となるブランド人格を反映してオリジナルの言語生成AIとして構築、さらにユーザーおよび対話内容に応じて瞬時にプロンプトを入れ替える「ダイナミックプロンプト」を活用し、各企業が保有するパーソナルデータや商品データ、コンテンツデータを対話に反映するものです。つまり「Brand Dialogue AI」は、ブランドらしさを体現する生成AIが、各顧客とブランド思想に沿ったOne to Oneでの対話を可能にする仕組みと位置付けられます。

ダイナミックプロンプト

ダイナミックプロンプトは、ユーザー属性と質問内容をベクトル化して、データベース(パーソナル情報、商品情報、知識情報など)から最適なデータを検索し、検索結果をプロンプトへ反映するという、Brand Dialogue AI独自の技術です。

成果

大広様では今般のプロトタイプの開発を成果に、2023年8月3日、実証実験として オーダーメイドのビジネスウェアブランド「FABRIC TOKYO」を運営する株式会社FABRIC TOKYO様と共同で、顧客との新しい自動対話プログラムの研究開発を開始することを発表しました。

このプログラムでは、FABRIC TOKYO様の人格を持ったAIが、店舗で採寸や接客を行うコーディネーターと同様に、顧客と対話することが可能になる予定で、顧客一人ひとりの購入履歴や趣味嗜好などのパーソナルデータや対話履歴に基づいて顧客を深く理解したAIが、商品をおすすめするだけでなく、ファッションのお悩み相談などもするという、新しい体験を実現することが目指されています。

今後の展望

「Brand Dialogue AI」は、企業からの一方的な情報配信にとどまっていた従来のマーケティング・コミュニケーションとは異なり、まるで顧客一人ひとりに企業の担当者が付き、直接対話しているかのようなパーソナライズされた顧客体験を提供することを目指すものです 。

従来、店舗やコールセンターにいるスタッフが対応していたような顧客の直接的なコミュニケーションが、一定の範囲で自動化される可能性があります。さらに、人間のスタッフの場合にそれぞれで解釈が異なってしまうブランド・コンセプトやブランド・ストーリーなど、ブランド思想を維持したコミュニケーションを実現することから、多数の顧客ごとにパーソナライズしながらも一貫したブランド体験を提供する、新たなブランディングツールとしての活用が期待されます。

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