プロジェクト事例
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ユーザーニーズを満たす「献立作成エンジン」
味の素株式会社様
- 栄養素の条件とユーザーのニーズを満たす献立を作成するAIエンジン
- ビジネス構想検討から開発、サービス提供に至るプロセスに長期伴走
開発背景
味の素㈱は、サステナビリティへの取り組みとして、「10億人の健康寿命の延伸」(※1)への貢献をコミットメントに掲げ、おいしさに加えて栄養の観点で顧客価値を高めた製品・情報を提供することに取り組んでいます。同社では、これまでの製品開発や研究開発で培った健康や栄養に関する知見やノウハウ、データ、数々のレシピデータを保有しており、さらなる顧客価値向上とビジョン実現に向け、これらのデータの活用方法を模索していました。
そこで味の素㈱および当社は、料理をつくる多くの人が抱える悩みとして、献立づくりがあることに着目し、味の素㈱が保有するレシピデータを組み合せ、栄養素の条件とユーザーのニーズを満たす献立を作成するAIエンジン「献立作成エンジン」を開発しました。なお、「献立作成エンジン」は好きなメニューと栄養バランスを考慮した献立を提案する同社のWEBサービス「未来献立®」(※2)に使用されています。
本件において当社は、ビジネス構想検討、初期開発、テストマーケティング、サービス化開発、サービス提供にいたるプロセスに長期伴走し、味の素㈱のビジョン実現と将来的なサービス導入を見据えたプロジェクトとして、同社との共創に取り組みました。
開発内容:栄養素の条件を満たした複雑な献立作成の実現
献立作成を顧客価値向上につながるサービスとしてより最適なものにするためには、単にレシピを複数組み合わせるだけでは不十分であり、例えば栄養バランスを取ることと同時に、品数やジャンルの統一など、人が無意識に行うことを考慮した違和感のない献立を作成することや、運動習慣や減塩ニーズ、嫌いな食材など、個人ごとの様々なニーズを加味した複雑な条件を元に実行することが重要になります。
今般開発した「献立作成エンジン」は、味の素㈱の保有するレシピデータの組み合わせにより献立を作成するエンジンであり、味の素㈱が保有する10,000を超えるレシピデータと、健康や栄養に関する豊富な知見・ノウハウを活用しています。ユーザーが栄養素(例えば減塩など)や好みの食材など様々な条件を指定すると、その条件を満たす献立を作成することができます。また、「献立作成エンジン」は味の素㈱以外のサービスとも連携が可能で、サービスの提供者は、自社サービスのユーザーに適した献立を作成するよう事前に条件を指定することができます。
(※1)味の素グループのビジョン
(※2)「未来献立®」