テキストタグ付け 自然言語処理 情報メディア 業務効率化

AIが人の代わりに文章を読む。テキストタグ付けエンジンが人をサポート!

大手金融メディア会社様

「読んだ文章の内容から高度な判断を行う」、こうした業務は人が工数をかけて進めることが当たり前だと思われていないでしょうか。たしかに、従来のITシステムではこれら業務の自動化は難しい分野でした。ですが、AIの活用によって解決できる可能性があります。大手金融メディアC社様が導入されたカスタムAIは、機械学習を用いて企業評価を行うというもの。難易度の高い専門的な業務を、テキスト識別・タグ付けエンジンが代替した事例がこちらです。

導入前の課題

人が読める文章量に限界…。何とか効率化できないか!?

金融メディア会社C社様では、業務のひとつとして上場企業の評価を行なっていました。その内容は、売上や利益といった数値による評価ではなく、たとえば「CO2削減の目標値を定めているか」など、数字では計れない複数の評価項目から総合点を出し、最終的な評価結果を算出するという難易度の高いものでした。

この評価作業は人手で行われており、多大な工数がかかっていました。たとえばCO2の例であれば、評価対象の企業がホームページなどで公開している文章を集め、その中に「CO2の削減目標」が書かれた文章があるかどうかを探すというもので、これを数千の企業を対象に、しかも100以上の評価項目に対して実施するという気の遠くなるような作業でした。さらに、「評価項目が書かれていない」という事実を確認する場合には、IR資料やCSRレポートなど公開されているすべての文書に目を通さなければならず、膨大な作業時間が必要になります。

また、企業評価という難易度が高く、専門的な判断を正確に行うためには、相当の経験を積む必要があることは言うまでもありません。そのため、人材育成の難しさや、担当者ごとの評価のブレも課題になっていました。

C社様では、対象となるさらに企業を広げていきたいと考えていましたが、この業務の大変さを考えると、現状の体制には限界がありました。こうした背景から、「AI技術を活用することで何とか業務を効率化できないか」という相談が、Laboro.AIに持ち掛けられました。

カスタムAIの開発・導入

テキストタグ付けエンジンが、人の作業をサポート

C社様で課題になっていた人手による評価業務を効率化するため、Laboro.AIが提案したカスタムAIは、テキストタグ付けエンジンを核としたソリューションでした。このソリューションは、大きく3つの要素から構成されます。

ひとつめは、文章収集を自動化するためのWebクローラーです。あらかじめ人手で登録した評価対象企業のURLを元に、公開文章を自動的に収集するというものです。

次に、クローラーが見つけ出してきたデータを元に実際の評価作業を行うためのWebインタフェースです。機械学習を用いたAIソリューションを構築するためには、AIに学習させるための大量のデータが必要になります。ところが、C社様のそれまでの業務フローでデータとして残されていたのは最終的な評価結果のみで、その判断の根拠となった文章データは捨ててしまっていました。そのため、まず評価作業の途中データを収集できるWebインタフェースを開発することによって、学習用のデータを収集する試みが進められました。

そして最後に、テキストタグ付けエンジンです。これは、文章の各段落に対して、100以上ある評価項目それぞれに関係した内容が書かれているかどうかをAIが自動的に判断するというものです。その結果をWebインタフェース上に表示することにより、人の作業としては、関連しそうな段落だけを見て評価できるようになります。

技術解説

精度と高速性を両立したテキストタグ付けエンジンを選定

C社様で導入されたカスタムAIには、「テキスト分類・タグ付けエンジン」が使われています。これは、AIが文章を読んでどのような文章なのかを判断するというものです。文章に対して何か一つのカテゴリを割り当てる場合は「分類」、複数のカテゴリが紐づく場合は「タグ付け」と呼びます。C社様のケースでは、一つの段落の文章が複数の評価項目に紐づく可能性があるため「タグ付け」を採用しています。

また、C社様の場合、タグ付けの精度ももちろん重要ですが、100以上の項目を数千社の公開文章の各段落にタグ付けする必要があるため、高速性も欠かすことができません。そこで、精度と高速性を合わせ持った「fastText」という自然言語処理アルゴリズムをカスタマイズしたものを用いました。

カスタムAI導入後の効果

大幅に作業時間を削減。正のスパイラルへ

C社様では、それまで人が行なっていた文章収集から評価・判断を下すという一連の業務フローの作業時間が大幅に削減されました。さらに、機械学習によるソリューションを用いたことから、新しい学習データが効率的に収集できるに従って、エンジンの性能もどんどんと向上するという正のスパイラルが回りはじめています。

AIのオーダーメイドにご興味をお持ちですか?
カンタンなことからでも、お気軽にご相談ください。